台湾へ渡航するとき、入国審査で提出するのが入境登記表(Arrival Card)です。機内や空港で紙が配られるほか、移民署のオンライン窓口から事前に提出しておくこともできます。どちらの様式でも聞かれる内容はほぼ同じで、日本の自宅住所と台湾での滞在先住所を英語で書く欄があります。台湾の住所は漢字で書かれているため、英語表記への直し方でつまずきやすい場所です。この記事では欄ごとの記入例と、間違えやすい箇所をまとめます。提出方法や免除の範囲は変更されることがあるので、渡航前に公式の案内で確認してください。
入境登記表で書く住所は2つ
住所を書く欄は次の2種類です。
- 1Home Address / 居住地址(自国の住所):日本の自宅です。逆順の半角ローマ字で書きます。
- 2Address in Taiwan / 在台住址(滞在先):台湾で泊まるホテルや友人宅の住所です。
取り違えが最も多いミスで、自宅の欄にホテル名を書いてしまうと入国審査で確認が入ります。台湾側が知りたいのは「あなたが台湾のどこに滞在するか」なので、在台住址には実際に泊まる場所を入れてください。紙の入国カード全般に共通する考え方は入国カード・税関申告書の住所の書き方にまとめています。
日本の自宅住所の記入例
日本語:〒108-0075 東京都港区港南2-16-3 サンハイツ405号室
英語(1行にまとめる様式):#405 Sun Heights, 2-16-3 Konan, Minato-ku, Tokyo 108-0075, Japan
欄が分かれている様式ではこう振り分けます。 Address line 1:2-16-3 Konan Address line 2:#405 Sun Heights City:Minato-ku State / Province:Tokyo Postal code:108-0075 Country:Japan
丁目・番・号はハイフンでつないで「2-16-3」とし、町名(Konan)を続けます。都道府県は Tokyo、Aichi のように書き、-to や -ken は付けません。北海道だけは Hokkaido です。一覧は都道府県の英語表記一覧で確認できます。
紙の入境登記表は記入欄が横一列で短いことがあります。入りきらないときは建物名を省いて「2-16-3 Konan, Minato-ku, Tokyo, Japan」まで詰めても差し支えありません。入国審査で使われるのは国と都市の情報なので、部屋番号まで求められることはまずありません。
台湾の住所を英語で読む:段・路・樓の対応
台湾の住所は漢字とローマ字の両方が使われます。ホテルの英語住所に出てくる語は、次の漢字に対応しています。
Sec.(Section)=段 Rd.(Road)=路/St.(Street)=街/Blvd.=大道 Ln.(Lane)=巷/Aly.(Alley)=弄 No.=號(番地) F=樓(階)。5F は5階、B1 は地下1階 Dist.(District)=区/City=市
例:台北市大安区忠孝東路4段100号5樓 → 5F, No. 100, Sec. 4, Zhongxiao E. Rd., Da'an Dist., Taipei City 106, Taiwan
並び順は日本と同じ「小さい単位から大きい単位」です。階・番地・段・通り名・区・市の順に並びます。E. は East(東)の略で、忠孝東路のように方角が名前に入る通りで使われます。
滞在先の住所は予約確認メールから写す
在台住址は、ホテルの予約確認メールに書かれている英語住所をそのまま書き写してください。自分で漢字からローマ字を起こす必要はありません。
台湾の地名のローマ字は、漢語拼音(Zhongxiao)と旧来の表記(Chunghsiao)が混在しています。同じ通りでも資料によって綴りが違うことがあるため、自分で変換すると住所が実在しない綴りになりかねません。ホテルが自分で名乗っている綴りが最も確実です。
郵便番号は3桁(例:106)が基本で、これに2桁足した5桁(例:10651)で書かれていることもあります。どちらでも通ります。欄が無ければ省いて構いません。
友人宅に泊まる場合は、住所と部屋番号(〇樓/〇F)を事前に英語で送ってもらってください。複数都市を回る場合は、最初に泊まる1件を書けば足りるのが通例です。
オンライン申告と紙の使い分け
台湾の入境登記表は、移民署のオンライン窓口から渡航前に提出できます。提出しておくと、到着時に紙を書かずに入国審査へ進めます。混雑する時間帯の空港では、この差がそのまま待ち時間の差になります。
オンラインで出す場合も入力内容は紙と同じです。日本の住所と台湾の滞在先を英語で用意しておけば、数分で終わります。手元でコピーできる状態にしてから始めるのが早道です。
居留証を持っている人など、提出が不要になる区分もあります。対象や有効期間は変更されるため、申告前に公式の案内で確認してください。公式の窓口から提出すれば料金はかかりません。検索結果に代行サイトが混じることがあるので、パスポート番号を入力する前に接続先を確かめてください。
住所以外で聞かれる項目
氏名はパスポートの券面と同じローマ字で書きます。Family name(姓)と Given name(名)の欄を入れ替えないでください。ローマ字の作り方は氏名のローマ字表記ガイドにまとめています。
便名は航空会社コードと数字を続けて「BR189」「JL099」のように書きます。空白やハイフンで区切ると読み取れないことがあります。
渡航目的(Purpose of visit)は観光なら Sightseeing / Tourism、商用なら Business を選びます。職業(Occupation)は Company Employee、Student、Self-employed などから選ぶか、英語で記入します。
電話番号を書く欄がある様式では、国番号付きで「+81 90 1234 5678」の形にします。先頭の0は落とします。詳しくは日本の電話番号の国際表記を参照してください。
よくある入力エラー
- 1自宅と滞在先の取り違え:Home Address に日本の住所、Address in Taiwan にホテルです。
- 2台湾の地名を自分でローマ字化する:拼音の流派が複数あるため綴りがぶれます。予約確認メールの表記を写してください。
- 3全角文字の混入:オンライン申告では数字・ハイフン・アルファベットを半角にします。スマートフォンの日本語キーボードのままだと混ざりやすい箇所です。
- 4郵便番号の桁数違い:日本は7桁、台湾は3桁または5桁です。台湾の欄に日本の桁数を入れると弾かれます。
- 5樓(F)の位置:階数は住所の先頭に置くのが台湾式です(5F, No. 100, ...)。末尾に置いても届きますが、様式に合わせるなら先頭です。
- 6滞在先が空欄:入国審査で必ず聞かれます。最初の1泊分だけでも決めてから提出してください。
- 7同行者の分:家族連れでも1人ずつ提出が必要です。代表者1人分で全員分にはなりません。
GlobalShipsで英語住所を自動生成
GlobalShips(globalships.jp)は、郵便番号を入力するだけで日本の住所を英語表記に変換できる無料ツールです。Address line / City / State / Postal code に分かれた形で出るので、入境登記表のオンライン申告にそのままコピーできます。変換はブラウザ内で完結し、入力内容が外部に送信されることはありません。
まとめ
台湾の入境登記表は、①Home Address に日本の住所を逆順の半角ローマ字で、②Address in Taiwan に台湾の滞在先を、と書き分けます。台湾の住所に出てくる Sec.(段)・Rd.(路)・F(樓)は訳さず、ホテルの予約確認メールの英語表記をそのまま写してください。同じ電子入国カードとしてはタイTDACの住所入力、SGアライバルカードの住所入力、MDAC(マレーシア電子入国カード)の住所入力も同じ考え方で書けます。台湾へ荷物を送る場合の住所表記は中国・台湾への荷物の送り方と英語住所の書き方にまとめています。