英文履歴書(レジュメ・CV)を書くとき、住所をどこまで詳しく書くべきか迷う人は多いです。日本の職務経歴書のように番地まで書く形式と、市区町村だけにとどめる形式のどちらもあり、応募先の国や職種によって慣習が違います。この記事では日本の住所を英語で書く方法と、どこまで書くかの判断基準を整理します。
ヘッダーの基本レイアウト
英文履歴書では、住所は独立したセクションではなく最上部のヘッダーに入れます。氏名を大きく、その下に連絡先を1〜2行で並べるのが標準です。
TARO YAMADA 2-16-3 Konan, Minato-ku, Tokyo 108-0075, Japan +81-90-1234-5678 | taro.yamada@example.com | linkedin.com/in/taroyamada
並べる順序は、氏名 → 住所 → 電話 → メール → LinkedIn等が一般的です。区切りには縦線(|)や中黒(・)を使い、1行に収めると見やすくなります。
氏名はパスポートの綴りに合わせてください。**履歴書・学位証明・パスポートで綴りが違うと、経歴確認(バックグラウンドチェック)で同一人物と確認できません。** ローマ字の原則は日本人の氏名をローマ字で書く方法で解説しています。
住所をどこまで書くかの判断基準
番地まで書くか、市区町村だけにするかは、次の基準で決めると迷いません。
**番地まで書く場合** ・郵送で書類を受け取る必要がある(オファーレター、契約書、ビザ関連書類) ・現地の派遣会社・エージェント経由で応募している ・応募先が日本国内の外資系企業で、日本の慣習に沿う
**市区町村と国だけにする場合** ・海外企業へオンラインで応募する(書類の郵送が発生しない) ・求人サイト経由で複数社に送る(不要な個人情報を広げたくない) ・欧州の企業(後述のとおり個人情報を最小限にする傾向がある)
最小限にする場合の書き方は「Minato-ku, Tokyo, Japan」または「Tokyo, Japan」です。**国名は必ず入れてください。** これは居住地=就労可能な地域を示す情報で、採用側が最初に見る条件になります。海外から応募する場合は、就労ビザの必要性を判断する材料にもなります。
国ごとの慣習の違い
応募先の国によって、書類に載せる個人情報の範囲が違います。以下は一般的な傾向で、企業ごとに異なる点は留意してください。
- アメリカ
- 住所は市・州程度にとどめる例が増えています。年齢・性別・顔写真は差別防止の観点から**載せません**。
- イギリス
- CV形式で、住所は市とポストコード程度が一般的。顔写真は載せません。
- EU(ドイツ・フランス等)
- GDPRの浸透で個人情報を最小限にする流れがある一方、ドイツでは伝統的に顔写真つきの応募書類(Bewerbung)も残っています。求人票の指示に従ってください。
- シンガポール・香港
- 住所は簡潔に。就労ビザの要否が重要な情報になります。
- オーストラリア・ニュージーランド
- 住所は市と州程度。
共通する原則は、**求人票に「Cover letter と CV を送れ」以外の指示がある場合はそれに従う**ことです。指定されたフォーマットを無視するのは減点になります。
電話番号とメールアドレスの書き方
住所以上に使われるのが電話とメールです。ここを国際形式にしていないと連絡が取れません。
電話番号:国番号を付け、市外局番・携帯番号の先頭の0を取ります。 090-1234-5678 → +81-90-1234-5678 03-1234-5678 → +81-3-1234-5678 書き方の詳細は日本の電話番号の国際表記を参照してください。
メールアドレス:氏名がわかるものを使います。学生時代のニックネームや意味不明な文字列は避けてください。携帯キャリアのアドレスは海外からのメールが弾かれることがあるため、GmailなどWebメールが無難です。
LinkedIn:URLは短縮したカスタムURL(linkedin.com/in/yourname)にします。初期設定の英数字混じりのURLは見づらいので変更しておきます。
よくある間違い
- 1日本語の住所をそのままローマ字化して順序が日本式:「Tokyo Minato-ku Konan 2-16-3」は誤りです。番地から始めます。
- 2郵便番号の位置:「〒108-0075」ではなく、都道府県の後ろに「Tokyo 108-0075」と置きます。
- 3国名がない:海外応募では致命的です。就労可能地域が判断できません。
- 4氏名が姓名逆で統一されていない:履歴書の中で「Yamada Taro」と「Taro Yamada」が混在しないようにします。どちらでも構いませんが統一してください。
- 5顔写真・生年月日・性別を載せる:欧米の応募では原則不要で、差別防止の観点から避けられます。求人票に指定がある場合のみ従います。
- 6住所が現住所と違う:オファーレターや契約書の送付先になるため、実際に受け取れる住所にします。
名刺やビジネスレターでの住所の書き方は名刺の住所を英語で書く方法英文ビジネスレターの住所の書き方で解説しています。
海外在住・渡航予定がある場合
応募時点と就業開始時点で住所が変わる場合、どちらを書くか迷います。
現在は日本、就業は海外:日本の住所を書き、職務要約や送付状に「Relocating to London in September 2026」のように渡航予定を明記します。住所欄で説明しようとせず、本文で伝えるのが正解です。
既に海外在住:現地の住所を書きます。就労許可の有無は採用側の最大の関心事なので、「Work permit: Valid until 2028」のように保有資格を書き添えると有利です。
留学中で帰国予定:現地の住所を Current Address、日本の住所を Permanent Address として両方載せる形も使えます。この2つの使い分けは留学・海外赴任で日本の住所を英語で書く方法で詳しく解説しています。
GlobalShipsで英語住所を作る
GlobalShips(globalships.jp)は、郵便番号を入力するだけで日本の住所を英語表記に変換する無料ツールです。番地から始まる正しい順序で出力されるので、履歴書のヘッダーにそのまま貼り付けられます。市区町村と都道府県が分かれた形でも出るため、住所を短縮したい場合の切り出しにも使えます。処理はブラウザ内で完結し、住所情報が外部に送信されることはありません。
まとめ
英文履歴書の住所は、ヘッダーに1〜2行で、番地から始めて国名で終える形が基本です。どこまで書くかは、書類の郵送や現地面接が必要かどうかで判断します。オンライン応募なら「Minato-ku, Tokyo, Japan」程度でも通用しますが、国名は必ず入れてください。氏名はパスポートの綴りに合わせ、電話番号は+81形式にします。