オフィスやテナントに入っている住所は、自宅の住所より要素が多くなります。ビル名・階数・部屋番号・会社名が並び、どれをどの順で書けばいいのか迷いやすいところです。この記事では、日本のビル住所を英語表記にするときの並び順と、各要素の書き方を記入例つきで整理します。
並べる順番は「小さいものから」
英語の住所は、日本語と逆に小さい単位から大きい単位へ並べます。ビルの住所も同じで、建物の内側にあるものほど先に書きます。
部屋番号 → 階 → 建物名 → 番地 → 町名 → 市区町村 → 都道府県 → 郵便番号 → Japan
- 日本語
- 東京都千代田区丸の内1-9-1 グローバルシップスビル5階501号室
- 英語
- Room 501, 5F, GlobalShips Bldg., 1-9-1 Marunouchi, Chiyoda-ku, Tokyo 100-0005, Japan
「内側から外側へ」と覚えておけば、要素が増えても迷いません。部屋の中にいる自分から出発して、部屋→階→建物→通り→街→県→国と外へ広がっていく順番です。
階数の書き方(5F・B1F・地下)
階数は数字+Fで書くのが最も短く、国際郵便でも国内の配達員にも通じます。
5階 → 5F(または 5th Floor) 1階 → 1F(または Ground Floor。イギリス式では1階がGround Floor、2階がFirst Floorになるためズレが起きます。日本の住所では 1F と数字で書くほうが安全です) 地下1階 → B1F(または Basement 1) 地下2階 → B2F
「5th Floor」のように序数で書いても間違いではありませんが、桁が増えると長くなるうえ、11th・12th・13th の綴りを間違えやすくなります。数字+F で統一するのが実務的です。
なお、階数は必須ではありません。部屋番号が501なら5階であることは配達側に伝わるため、「Room 501」だけでも届きます。迷ったら両方書いておけば確実です。
部屋番号は Room / Suite / Unit / # の使い分け
部屋番号の前に付ける語は複数ありますが、日本の住所ではどれを使っても届きます。違いはニュアンスです。
- Room(Rm.)
- 最も汎用的。オフィス・事務所どちらでも使える。迷ったらこれ
- Suite(Ste.)
- 主に北米で、オフィスの区画を指すときに使う。テナント向けの語感
- Unit
- 集合住宅・倉庫・区画に広く使う。イギリス・オーストラリアでよく見る
- #(番号記号)
- 最も短い。「#501」と書けば部屋番号だと伝わる
日本のビル住所では Room か # が無難です。海外の取引先に送る名刺やメール署名では、相手の国でよく使われる語に寄せると読みやすくなります。略語の一覧は英語住所の略語一覧にまとめています。
ビル名のローマ字化
建物名は固有名詞なので、原則そのままローマ字にします。末尾の「ビル」「タワー」などの一般名詞部分だけを英語にするのが読みやすい書き方です。
〇〇ビル → 〇〇 Bldg.(Building の略。Bldg. とピリオド付きで書くのが一般的) 〇〇タワー → 〇〇 Tower 〇〇ハイツ → 〇〇 Heights 〇〇マンション → 〇〇 Mansion とはせず、建物名をそのままローマ字にするか Apartments とします。英語の mansion は「大邸宅」の意味で、日本語の集合住宅とは意味がずれます 〇〇レジデンス → 〇〇 Residence
カタカナのビル名は、英語の元の綴りに戻すか、ヘボン式でローマ字にするかで揺れます。たとえば「サンライズビル」は Sunrise Bldg. でも Sanraizu Bldg. でも届きますが、元の英単語が明らかなら英語綴り(Sunrise)のほうが自然です。ビルの公式サイトや看板に英語表記があれば、それに合わせるのが最も確実です。
別館・新館・東館などの書き方
同じ名前で棟が分かれている建物は、棟の指定を落とすと届かないことがあります。建物名の直後に付けます。
本館 → Main Bldg. 別館 → Annex 新館 → New Bldg. 東館・西館 → East Wing / West Wing(または East Bldg. / West Bldg.) A棟・B棟 → Bldg. A / Bldg. B
例:グローバルシップスビル別館3階 → 3F, GlobalShips Bldg. Annex
棟の指定は配達の成否を直接左右します。番地が同じで棟だけ違うケースでは、棟を書き忘れると隣の建物に配達されて戻ってきます。
会社名・部署名はどこに入れるか
会社宛ての荷物や書類では、宛名(誰に届けるか)と住所(どこに届けるか)を分けて考えます。英語の宛名書きでは、上から順に人 → 部署 → 会社 → 住所と並べます。
Mr. Taro Yamada Overseas Sales Dept. GlobalShips Co., Ltd. Room 501, 5F, GlobalShips Bldg. 1-9-1 Marunouchi, Chiyoda-ku Tokyo 100-0005 Japan
会社の建物に個人宛てで送るときは、名前の前に「c/o」(care of =〜気付)を付けます。例:Mr. Taro Yamada c/o GlobalShips Co., Ltd.
特定の部署や担当者に確実に渡したいときは「Attn:」(Attention の略)を使います。例:Attn: Accounting Dept.
会社名そのものの英語表記(Co., Ltd. と Inc. の違いなど)は会社名の英語表記で詳しく扱っています。
海外フォームで Address Line 1 / 2 に分けるとき
海外通販や申請フォームでは住所欄が2行に分かれていることがほとんどです。ビル住所の場合、どちらに何を入れるかで迷いますが、原則はひとつです。
- Address Line 1
- 番地+町名(配達に必須の情報)
- Address Line 2
- 部屋番号・階・建物名(補助情報)
例: Address Line 1: 1-9-1 Marunouchi Address Line 2: Room 501, 5F, GlobalShips Bldg. City: Chiyoda-ku State/Province: Tokyo ZIP/Postal Code: 100-0005 Country: Japan
「建物名は先に書くはずでは」と思うかもしれませんが、フォームの場合は違います。Address Line 2 は省略される可能性のある補助行として設計されており、システムによってはラベル印字時に Line 1 だけが使われます。配達に絶対必要な番地は Line 1 に置くのが鉄則です。
Line 1 が文字数制限で入り切らないときは、建物名を削って番地を優先します。逆はやってはいけません。Address Line の考え方はAddress Line 1と2の意味で詳しく解説しています。
記入例(ケース別)
【一般的なオフィス】 東京都港区六本木3-2-1 六本木ビル8階802号室 グローバルシップス株式会社 → GlobalShips Co., Ltd. Room 802, 8F, Roppongi Bldg. 3-2-1 Roppongi, Minato-ku Tokyo 106-0032, Japan
【階だけで部屋番号がないテナント】 大阪府大阪市北区梅田2-4-9 梅田センタービル12階 → 12F, Umeda Center Bldg. 2-4-9 Umeda, Kita-ku, Osaka-shi Osaka 530-0001, Japan
【シェアオフィス・レンタルオフィス】 運営会社名を c/o で挟むと、受付で止まらず届きやすくなります。 → Mr. Taro Yamada c/o GlobalShips Office Room 305, 3F, Shibuya Bldg. 1-2-3 Shibuya, Shibuya-ku Tokyo 150-0002, Japan
【自宅兼事務所(マンション)】 建物名と部屋番号だけで足ります。屋号は宛名側に書きます。 → GlobalShips(屋号)/ Taro Yamada #405 Sakura Heights 2-16-3 Konan, Minato-ku Tokyo 108-0075, Japan
【地下のテナント】 → B1F, GlobalShips Bldg. 1-9-1 Marunouchi, Chiyoda-ku Tokyo 100-0005, Japan
よくある間違い
①階と部屋番号を逆に書く 「5F, Room 501」ではなく「Room 501, 5F」です。小さい単位が先という原則どおりに並べます。ただし逆でも配達には支障ありません。
②「号室」をそのままローマ字にする 「501 Goushitsu」は不要です。Room 501 か #501 で伝わります。
③ビル名を訳しすぎる 「さくらビル」を Cherry Blossom Bldg. と訳すと、日本の配達員が元の建物名と結び付けられません。固有名詞はローマ字(Sakura Bldg.)にします。
④建物名だけ書いて番地を書かない 建物名は配達員が知っているとは限りません。番地が本体で、建物名は補助です。両方書きます。
⑤全角の記号を使う 「5F」「#501」のような全角文字は、海外のシステムで文字化けするか弾かれます。必ず半角で入力します。この種のエラーは住所がフォームで弾かれるときでまとめて扱っています。
GlobalShipsでビル住所を英語に変換
GlobalShips(globalships.jp)では、郵便番号から住所を自動補完し、建物名・階・部屋番号を含めた英語表記をワンクリックで生成できます。並び順や区切りの記号は自動で整うため、順番を覚えておく必要がありません。生成した住所はAddress Line 1 / 2 に分けた形でもコピーできるので、海外フォームへの入力もそのまま貼り付けるだけで済みます。完全無料でご利用いただけます。
まとめ
ビル住所の英語表記は「内側から外側へ」の一本の原則で決まります。部屋番号→階→建物名→番地の順に並べ、階は 5F・B1F のように数字+Fで、部屋番号は Room か # で書けば実務上は問題ありません。棟の指定(Annex・Bldg. A など)だけは省略すると届かない可能性があるので必ず残してください。フォームに分けて入れるときは、番地を Address Line 1、建物・階・部屋を Address Line 2 に置きます。オフィスの住所をやり取りする機会が多い方は名刺の住所を英語で書く方法も併せてご覧ください。