イギリス(United Kingdom)へ荷物や書類を送るときは、宛先(相手)の英国式住所と、差出人(自分)の日本の住所をどちらも英語で正しく書く必要があります。イギリスの住所はポストコード(郵便番号)の位置や書き方に独自のルールがあり、送り状の宛名を間違えると配達遅延や返送の原因になります。本記事では、イギリス宛の英語住所の書き方と、差出人となる日本の住所の英語表記を、EMS・FedExの記入例つきで解説します。
イギリスの住所フォーマット
イギリスの宛先住所は、上から「小さい単位→大きい単位」の順で、次のように書きます。
- 1行目
- 受取人氏名(Mr. John Smith)
- 2行目
- 番地+通り名(10 Downing Street)
- 3行目
- 地区名(必要な場合のみ)
- 4行目
- 市・町名(London)
- 5行目
- ポストコード(SW1A 2AA)
- 6行目
- 国名(UNITED KINGDOM)
イギリスではポストコードが非常に重要で、これだけで配達エリアがほぼ特定されます。ポストコードは市名の下に単独の行で、すべて大文字で書くのが正式です。アメリカのような州(State)はなく、County(州・郡)は省略されることが多い点が特徴です。
差出人(日本の住所)の英語表記
送り状のFrom欄・差出人欄には、あなたの日本の住所を英語で逆順に書き、最後に必ず「JAPAN」を付けます。
例: TARO YAMADA 2-16-3 Konan, Minato-ku Tokyo 108-0075 JAPAN
日本の郵便番号(108-0075)はハイフンつきでそのまま記載して問題ありません。電話番号は国際表記で「+81-3-1234-5678」のように、先頭の0を取って+81を付けます。日本語住所を英語に変換する基本ルールは日本の住所を英語で書く方法で詳しく解説しています。
EMSでイギリスへ送る場合の記入例
EMS(国際スピード郵便)のラベルは、Toに英国式住所、Fromに日本の住所を英語で記入します。品名(Detailed description of contents)は「Used clothes」「Cotton T-shirt」のように具体的な英語で書き、数量・単価・重量を記入します。ポストコードは必ず正確に転記してください。1文字違うだけで別エリアに配達されることがあります。EMSの基本的な送り状の書き方はEMSで海外に荷物を送る方法も参照してください。
FedEx・DHLでイギリスへ送る場合
FedExやDHLのオンライン送り状では、宛先の州/State欄は空欄またはCity名を再入力し、Postal Codeにイギリスのポストコード(例:SW1A 2AA)を入れます。差出人の氏名は大文字フルネーム(TARO YAMADA)が無難です。商用の発送では商業インボイス(Commercial Invoice)が必要になります(商業インボイス(Commercial Invoice)の住所の書き方)。国際宅配便の各社比較は国際配送サービス比較が参考になります。
関税・VAT(付加価値税)の注意点
イギリスはEUを離脱しており、日本からの発送品には輸入VAT(付加価値税、標準20%)と、金額によっては関税がかかります。個人間のギフトでも一定額を超えると課税対象になり、受取人が支払う仕組みが基本です。高額品を送る場合は、受取人に着払いの税金が発生する可能性を事前に伝えておくとトラブルを防げます。インボイスの品名は「gift」等の曖昧な表記を避け、具体的に記載してください。
品目ごとに送れるかどうかの判断は海外に送れないもの一覧で、航空危険物・相手国の検疫・法令の3つに分けて整理しています。
GlobalShipsで差出人住所を英語に変換
GlobalShips(globalships.jp)は、郵便番号を入力するだけで日本の住所を英語に自動補完し、EMS・FedEx・DHL・UPSそれぞれに最適化した英語住所を生成する無料ツールです。電話番号の+81変換にも対応し、すべての処理がブラウザ内で完結するため住所情報が外部に送信されることはありません。イギリス宛の送り状に記載する差出人住所を、ミスなく素早く用意できます。
まとめ
イギリス宛の住所は①ポストコードを大文字で市名の下に単独行で書く、②Stateはなく国名はUNITED KINGDOM、③差出人の日本の住所は英語で逆順・最後にJAPAN、が要点です。VAT課税にも注意しましょう。差出人住所の英語変換はGlobalShipsで自動化できます。イギリスの住所で見かける略語の意味は英語住所の略語一覧をご覧ください。
ポストコードの仕組みと正確に書くべき理由
イギリスの住所で最も重要なのがポストコード(Postcode)です。日本の郵便番号より情報量が多く、これだけで通りの片側や建物単位まで特定できます。
- 例
- W1U 6TT
- 前半(W1U)=Outward code
- 地域と地区を示します。
- 後半(6TT)=Inward code
- 配達区域と、通りの一区画(数軒単位)を示します。
つまりポストコードが正しければ、通り名の綴りが多少あいまいでも届きます。逆にここを1文字間違えると全く別の場所になります。書くときのルールは3つです。
- 1すべて大文字にする(w1u 6tt は避ける)
- 2前半と後半の間に半角スペースを1つ入れる
- 3市名の下の独立した行に置く(市名と同じ行に並べない)
オンラインの送り状フォームで1行に収める必要がある場合は「London W1U 6TT」の順にします。国名は最後の行に大文字で「UNITED KINGDOM」と書きます。「England」や「UK」でも届きますが、国際郵便の書式としては UNITED KINGDOM が最も確実です。
Flat・部屋番号とCountyの扱い
集合住宅の部屋番号と、日本人が迷いやすいCounty(州に近い行政区分)の扱いを整理します。
- 部屋番号
- 建物より前に書きます。「Flat 4, 12 Baker Street」の順で、日本のように建物名の後ろに置きません。Flat(イギリス英語)、Apartment、Unit のいずれでも通じます。
- 建物名がある場合
- 「Flat 4, Baker House, 12 Baker Street」と、部屋 → 建物名 → 番地+通り名の順に並べます。
- County
- Surrey、Kentなどの州に近い区分です。**省略して構いません**。Royal Mailもポストコードがあれば不要としています。オンラインフォームでCounty欄が必須の場合は市名を再入力するか、わかる範囲で入れれば足ります。
- State / Province欄
- イギリスの住所には該当がありません。必須の場合は市名を入れます。
差出人として日本の住所を書く場合の考え方は日本の住所を英語で書く方法、部屋番号の表記はマンション・アパートの英語住所を参照してください。
イギリス側の滞在先(ホテル)の英語住所を読み取る手順はイギリスの滞在先住所の書き方にまとめています。
オンライン送り状の欄への振り分け(記入例)
日本郵便の国際郵便マイページやFedEx・DHLのオンライン送り状では、イギリスの住所を欄ごとに分けて入れます。紙の宛名とは並びが違うので、受け取った住所をどの欄に入れるかを先に決めておきます。
受け取った住所 Ms. Emma Brown Flat 4, Baker House 12 Baker Street Marylebone London W1U 6TT UNITED KINGDOM
欄への振り分け Name:Emma Brown Address Line 1:Flat 4, Baker House, 12 Baker Street Address Line 2:Marylebone City / Town:London State / County:空欄(必須なら London) Postcode:W1U 6TT Country:United Kingdom Phone:+44 から始まる受取人の番号
Marylebone のような地区名(Locality)は、Address Line 2 に入れるか、入りきらなければ省いて構いません。ポストコードで地区まで特定できるためです。Address Line 1 が長すぎる場合は、Flat と建物名を Line 1、番地+通り名を Line 2 に分けます。
電話番号はFedEx・DHLでは必須です。イギリスの携帯番号は 07 から始まり、国際表記では先頭の0を取って +44 7xxx xxxxxx になります。
VATと関税の金額基準(£39・£135)
イギリス宛の税金は、「個人間のギフトか、販売した商品か」と「金額」で扱いが変わります。目安は次のとおりです。
個人間のギフト ・£39以下:VAT・関税ともにかからないのが基本 ・£39超:輸入VATがかかり、金額によっては関税もかかる
販売した商品(フリマ・ネットショップでの販売を含む) ・£135以下:VATは販売時に売り手側で処理する仕組みで、関税はかからないのが基本。海外の事業者がイギリスの消費者に売る場合、原則として売り手がイギリスのVAT登録をして納める扱いになります ・£135超:輸入時に輸入VATと関税がかかり、受取人が支払うのが基本
受取人が税金を払う場合、Royal Mail や宅配会社が立て替えて、手数料を上乗せして受取人に請求します。支払いが済むまで荷物は渡されません。
インボイスに「Gift」と書けば非課税になるわけではありません。個人間の贈り物であっても金額で課税されますし、販売品をギフトと申告するのは虚偽申告です。金額の基準や手数料は改定されることがあるため、正確な情報は英国政府(GOV.UK)の案内で確認してください。税額の考え方全般は関税・輸入消費税のしくみにまとめています。
イギリスから日本に送ってもらう場合
イギリスの友人や海外ショップから日本へ送ってもらうときは、自分の日本の住所を英語で相手に伝えます。イギリスの人は日本の住所の並びに慣れていないので、次のように**そのまま宛名に写せる形**で渡すのが確実です。
Taro Yamada #205 Mori Tower 3-12-5 Roppongi Minato-ku, Tokyo 106-0032 JAPAN
- 最後の行に JAPAN を大文字で入れる(これが無いとイギリス国内で仕分けを誤る)
- 郵便番号はハイフン付きのままでよい
- Royal Mail の国際便(International Tracked など)の住所欄は行数が限られるので、5行程度に収める
相手がオンラインフォームに入れる場合は、Address Line 1 に「3-12-5 Roppongi」、Line 2 に「#205 Mori Tower」、Town/City に「Minato-ku」、County/State に「Tokyo」、Postcode に「106-0032」と、欄ごとの対応も一緒に送っておくと間違いがありません。英語住所の自動変換は GlobalShips(globalships.jp)でそのまま作れます。