フィリピンへ渡航するとき、到着前にオンラインで済ませておくのがeTravelの登録です。入国情報・税関申告・健康申告をまとめた電子申告で、登録が終わるとQRコードが発行され、空港でこれを提示します。入力欄には日本の自宅住所とフィリピンの滞在先住所があり、日本の住所をフィリピン側の様式に当てはめる場面が出てきます。この記事では欄ごとの記入例と、つまずきやすい箇所をまとめます。対象者や登録できる期間は変更されることがあるため、渡航の直前に公式の案内で確認してください。
eTravelで入力する住所は2種類
住所を書く欄は次の2つです。
- 1Address in country of origin(出発国の住所):日本の自宅です。逆順の半角ローマ字で入力します。
- 2Address in the Philippines(フィリピンの滞在先):ホテルや滞在する家の住所です。
自宅の欄にホテルを書く、滞在先の欄に日本の住所を書く、という取り違えが最も多いミスです。入国審査が確認したいのはフィリピン国内での所在なので、滞在先の欄には実際に泊まる場所を入れてください。紙の入国カードとの共通点は入国カード・税関申告書の住所の書き方にまとめています。
日本の自宅住所の記入例
日本語:〒108-0075 東京都港区港南2-16-3 サンハイツ405号室
- Address line 1
- 2-16-3 Konan
- Address line 2
- #405 Sun Heights
- City / Municipality
- Minato-ku
- Province / State
- Tokyo
- ZIP / Postal code
- 108-0075
- Country
- Japan
丁目・番・号はハイフンでつないで「2-16-3」とし、町名(Konan)を続けます。建物名と部屋番号は Address line 2 に入れ、欄が無ければ Address line 1 の先頭にまとめて「#405 Sun Heights, 2-16-3 Konan」と書いても通ります。
Province / State の欄は都道府県です。東京都は Tokyo、大阪府は Osaka で、-to や -fu は付けません。北海道だけは Hokkaido と書きます。一覧は都道府県の英語表記一覧で確認できます。
フォームによっては Barangay の欄が日本の住所側にも表示されることがあります。日本にバランガイに当たる単位は無いので、町名(Konan)を入れるか、空欄のままにするか、N/A と入れておけば足ります。
Barangay(バランガイ)とは何か
フィリピンの住所には Barangay という行政区分があります。市(City)や町(Municipality)の下にある最小単位で、日本の町丁目に近い位置づけです。住所の並びはこうなります。
Unit / House No.(部屋番号・建物番号) Street(通り名) Barangay(バランガイ名) City / Municipality(市・町) Province(州) ZIP(4桁)
例:Unit 1203, 123 Makati Ave., Barangay Poblacion, Makati City, Metro Manila 1210, Philippines
マニラ首都圏(Metro Manila)は Province ではなく「National Capital Region(NCR)」として扱われることがあります。選択肢に Metro Manila が州として並んでいない場合は NCR を選んでください。セブ島のマクタン地区はセブ州(Cebu)の Lapu-Lapu City にあたるなど、日本語の呼び方と行政区分が一致しないことがあります。ホテルの英語住所と地図を照らし合わせて選んでください。
滞在先の住所はホテルの英語表記をそのまま写す
滞在先は、ホテルの予約確認メールに載っている英語住所をそのまま写します。自分で訳したり並べ替えたりする必要はありません。
- 例
- Hotel ABC Manila, 123 Makati Ave., Barangay Poblacion, Makati City, Metro Manila 1210
- → ホテル名
- Hotel ABC Manila / Street:123 Makati Ave. / Barangay:Poblacion / City:Makati City / Province:Metro Manila(NCR)/ ZIP:1210
フィリピンの郵便番号は4桁です。日本の7桁を入れると弾かれます。
複数の島を回る場合は、最初に泊まる1件で足りるのが通例です。友人宅や親族宅に泊まる場合は、Barangay 名まで含めた住所と連絡先を事前に聞いておいてください。バランガイ名が抜けているとフォームを先に進めないことがあります。
出国時にも登録が必要な場合がある
eTravelは入国時だけのものと思われがちですが、フィリピンから出国するときにも登録を求められる運用があります。帰国日の空港で「QRコードは?」と聞かれて慌てる人が多い箇所です。
出国用の登録では、フィリピン国内の滞在先住所と次の目的地(日本)の情報を入力します。日本の住所は入国時と同じものを使えるので、変換した英語住所は帰国まで手元に残しておいてください。
登録は公式の窓口から行えば無料です。検索結果には手数料を取る代行サイトが混じることがあり、画面が公式と似ているため見分けがつきにくいことがあります。パスポート番号と住所を渡す相手なので、公式の案内から入ってください。運用は変更されることがあるため、出国前に最新の案内を確認してください。
連絡先とパスポート情報の欄
メールアドレスにはQRコードや登録確認が届きます。渡航中も確認できるものを入れてください。迷惑メールに振り分けられることがあるので、届かないときはそちらも見てください。QRコードは画面のスクリーンショットを保存しておくと、現地で電波が悪くても提示できます。
電話番号は国番号付きで入力します。日本の携帯なら先頭の0を落として「+81 90 1234 5678」の形です。国番号の欄が別になっている様式では、Country code に 81、番号の欄に 9012345678 と入れます。書式は日本の電話番号の国際表記にまとめています。
氏名はパスポートの券面と一致させます。Family name / Given name のラベルを確認し、姓と名を入れ替えないでください。ローマ字の作り方は氏名のローマ字表記ガイドを参照してください。
よくある入力エラー
- 1自宅と滞在先の取り違え:Address in country of origin に日本の住所、Address in the Philippines にホテルです。
- 2Barangay の空欄:フィリピン側の住所ではほぼ必須です。ホテルの英語住所に書かれている Barangay 名を入れてください。
- 3郵便番号の桁数違い:日本は7桁、フィリピンは4桁です。
- 4Province の選択ミス:マニラ首都圏は Metro Manila または NCR です。選択肢に無ければ NCR を探してください。
- 5全角文字の混入:数字・ハイフン・アルファベットは半角にします。
- 6便名の書式:航空会社コードと数字を続けて「PR431」のように入れます。空白やハイフンで区切ると通らないことがあります。
- 7同行者の分:家族連れでも1人ずつパスポート情報が必要です。代表者1人分では全員分になりません。
- 8QRコードを保存し忘れる:発行画面のスクリーンショットを撮っておいてください。空港で再取得しようとすると時間がかかります。
GlobalShipsで英語住所を自動生成
GlobalShips(globalships.jp)は、郵便番号を入力するだけで日本の住所を英語表記に変換できる無料ツールです。Address line / City / State / Postal code に分かれた形で出るので、eTravelの入力欄にそのままコピーできます。変換はブラウザ内で完結し、入力内容が外部に送信されることはありません。
まとめ
eTravelの住所入力は、①出発国の住所には日本の住所を逆順の半角ローマ字で、②滞在先にはフィリピンの宿泊先を、と書き分けます。フィリピン側の住所では Barangay の欄がつまずきどころなので、ホテルの予約確認メールの英語表記をそのまま写してください。郵便番号は4桁、マニラ首都圏は NCR です。出国時にも登録を求められる運用があるため、変換した英語住所は帰国まで手元に残しておいてください。同じ電子申告としてはタイTDACの住所入力、MDAC(マレーシア電子入国カード)の住所入力、インドネシアeVOA・電子税関申告の住所入力も同じ考え方で書けます。