ESTAの申請者情報の画面には、パスポートの国籍とは別に「ほかの国の市民権・国籍を持っているか、持っていたことがあるか」を聞く質問があります。英語の質問文で、現在と過去の2つに分かれているため、どちらに「はい」と答えるべきか迷いやすい欄です。この記事では、立場別の答え方と「はい」の場合に入れる項目を整理します。
質問の文言や入力項目は変わることがあります。申請画面の表示と米国国土安全保障省(CBP)の公式サイトの案内を優先し、事実どおりに答えてください。
この質問は何を聞いているのか
質問はおおむね次の2つです。
①現在、ほかの国の市民権・国籍を持っているか (Are you now a citizen or national of any other country?) ②過去に、ほかの国の市民権・国籍を持っていたことがあるか (Have you ever been a citizen or national of any other country?)
ここで聞いているのは「申請に使うパスポートの国(日本)以外」の国籍です。日本国籍そのものを書く欄ではありません。
日本国籍だけの人は両方「いいえ」
生まれてからずっと日本国籍だけの人は、現在・過去の両方とも No を選びます。ほとんどの日本人はこれにあたります。
次のものは国籍ではないため、「はい」と答える理由になりません。 ・アメリカやほかの国の永住権(グリーンカードなど) ・留学・就労のビザで住んでいた ・海外に住んでいる(居住国) ・ほかの国で生まれたが、その国の国籍は取っていない
国籍と居住国の違いはCountry of ResidenceとCitizenshipの違いで解説しています。
現在ほかの国籍を持っている場合
現在の質問に Yes を選ぶと、国籍の情報を入れる欄が出ます。おおむね次の項目です。
・Country of Citizenship/Nationality(国名) ・How did you acquire citizenship/nationality?(取得方法) By Birth(出生により) Through Parents(親を通じて) Naturalized(帰化) Other(その他)
- 記入例
- Country
- BRAZIL
- How acquired
- By Birth
その国が国民ID番号を発行している場合は、国民ID番号の欄にも影響します。入れ方はESTAの国民ID番号の書き方にまとめています。
過去にほかの国籍を持っていた場合
以前ほかの国籍を持っていて、今は日本国籍だけの人は、過去の質問に Yes を選びます。国名と、その国籍を持っていた期間(開始日・終了日)を入れる欄が出ます。
- 記入例
- Country
- UNITED STATES
- From
- 1998-05-10(出生日など、国籍を得た日)
- To
- 2020-05-09(国籍を離脱・喪失した日)
正確な日付が分からない場合の扱いは、画面の案内に従ってください。日付の形式は英語フォームの日付の書き方で確認できます。
迷いやすいケース
- アメリカで生まれた:出生地主義の国で生まれた場合、届け出をしていなくてもその国の国籍を持っている扱いになることがあります。自分の状況が分からない場合は、その国の在日大使館などに確認してください。
- 親が外国籍:親を通じて国籍を持っている場合があります(Through Parents)。
- 帰化して日本国籍になった:元の国籍を「過去の国籍」として答えます。
- 二重国籍で、アメリカ国籍もある:アメリカ国籍を持つ人は、ESTAではなくアメリカのパスポートで入国するのが原則です。CBPの案内を確認してください。
よくある間違い
①永住権やビザを国籍と答える 永住権・ビザ・居住は国籍ではありません。この質問では答えません。
②日本国籍を「ほかの国籍」として入れる 申請に使う日本のパスポートの国籍は、別の欄(パスポート情報)で入れます。
③取得方法を誤って選ぶ 生まれたときから持っている国籍は By Birth、親の国籍を継いだ場合は Through Parents、後から申請して得た国籍は Naturalized です。
④事実と違う答え 質問への回答は審査に使われます。分からないまま「いいえ」で済ませず、確認してから答えます。
ESTAで並んで迷いやすい欄
国籍の質問の前後には、迷いやすい欄が続きます。
- 別名・旧姓:ESTAの別名(Other Names)の書き方
- パスポート情報:ESTAのパスポート情報の入力
- 両親の名前:ESTAの両親の名前の書き方
- 住所:ESTA申請の住所入力