米国の非移民ビザ(学生・就労・交流訪問など)を申請するときに作るのが、オンライン申請書DS-160です。中でも手が止まりやすいのが、勤務先と学歴を入れる「Work/Education/Training」のページです。会社名の英語表記、住所の分け方、月収は手取りか額面か、職務内容を英語でどう書くか、と迷う点が多くあります。この記事では、DS-160の勤務先・学歴欄を項目ごとに記入例つきで整理します。
Work/Education/Trainingのページは3つに分かれている
DS-160の勤務先・学歴に関する質問は、次の3つのまとまりで出てきます。
- 1Present Work/Education/Training Information:今の職業と勤務先(学生なら学校)
- 2Previous Work/Education/Training Information:以前の勤務先と、中等教育(高校)以上の学歴
- 3Additional Work/Education/Training Information:話せる言語、過去5年に訪れた国、所属団体、特殊技能、兵役など
この記事では、住所や会社名の英語表記で迷いやすい1と2を中心に扱います。入力はすべて英語(半角英数字)です。日本語の会社名や住所をそのまま入れることはできません。
Primary Occupation(主な職業)の選び方
最初に、プルダウンから主な職業を選びます。選んだ職業によって、その後に出てくる欄が変わります。
- 会社員(営業・事務・企画など):BUSINESS
- ITエンジニア:COMPUTER SCIENCE
- 技術職・設計:ENGINEERING
- 医師・看護師:MEDICAL/HEALTH
- 教員:EDUCATION
- 公務員:GOVERNMENT
- 学生:STUDENT
- 専業主婦・主夫:HOMEMAKER
- 退職者:RETIRED
- 無職:NOT EMPLOYED
- どれにも当てはまらない:OTHER(職業の説明欄が出ます)
日本の「会社員」に当たる選択肢はありません。所属している会社の業種ではなく、自分の仕事の中身で選びます。選択肢の一覧は画面のプルダウンで確認してください。
勤務先の名前と住所の記入例
Primary Occupation で働いている職業を選ぶと、勤務先の情報を入れる欄が出ます。
記入例(株式会社グローバルシップス/〒108-0075 東京都港区港南2-16-3 港南ビル5階) Present Employer or School Name:GLOBALSHIPS INC. Address Line 1:2-16-3 KONAN Address Line 2:5F KONAN BLDG. City:MINATO-KU State/Province:TOKYO Postal Zone/ZIP Code:108-0075 Phone Number:0312345678 Country/Region:JAPAN
会社名は、会社が公式に使っている英語名(ウェブサイトの英語ページや英文の名刺にある表記)を使います。公式の英語名が無い場合は、ローマ字にして「INC.」や「CO., LTD.」を付けます。株式会社の英語表記の選び方は会社名の英語表記で解説しています。
住所は自宅と同じく、日本語と逆の順序で、丁目・番・号をハイフンでつなぎます。電話番号は数字のみを求められることが多いので、ハイフンを外して入れます。番地の分け方は番地・丁目の英語表記を参照してください。
Start Date・Monthly Income・Briefly describe your duties
勤務先の住所の次に、入社日・月収・職務内容を入れます。
Start Date(入社日):日・月・年を別々に選ぶ形式です。正確な日が分からなければ、在籍証明書や給与明細で確認します Monthly Income in Local Currency(現地通貨での月収):円の数字だけを入れます。400000 のようにカンマや「円」「JPY」は付けません Briefly describe your duties(職務内容):英語で2〜3文ほどにまとめます
月収は、税引き前の月給(額面)で書くのが一般的な扱いです。賞与を含めるかなど、細かい基準が画面や大使館の案内に示されている場合はそれに従います。
職務内容の英文例 ・営業:I am responsible for sales of software products to corporate clients in Japan. ・経理:I handle accounting and financial reporting for the company. ・エンジニア:I develop and maintain web applications for our clients. ・看護師:I provide patient care at the internal medicine ward of a hospital.
凝った英語にする必要はありません。何をしている人かが一読で分かる短い文で十分です。
学生・主婦・退職者・無職の場合
働いていない場合も、この欄は飛ばせません。選ぶ職業で入力内容が変わります。
- 学生(STUDENT):Present Employer or School Name に学校の英語名を入れ、住所も学校のものを入れます。大学名の英語表記は、大学の公式サイトにある英語名を使います
- 専業主婦・主夫(HOMEMAKER):勤務先の欄は出ないのが一般的です
- 退職者(RETIRED):勤務先の欄は出ないのが一般的です。以前の勤務先は次の Previous のページで入れます
- 無職(NOT EMPLOYED):理由を説明する欄が出ることがあります。「I left my previous job in March 2026 and am currently looking for a new position.」のように、事実を短く書きます
学生が留学先の学校(米国側)を入れる欄は別のページにあります。ここに入れるのは、今在籍している日本の学校です。留学関連の住所の書き方は留学の書類で住所を英語で書く方法にまとめています。
Previous Work:以前の勤務先の書き方
以前に勤めた会社がある場合は、Previous Work/Education/Training Information のページで入れます。
- Employer Name
- 以前の会社の英語名
- Employer Street Address
- 以前の会社の住所(書き方は今の勤務先と同じ)
- Job Title
- 職名。例:Sales Representative、Accountant、Software Engineer
- Supervisor's Surname / Given Names
- 当時の上司の姓・名。分からなければ「Do Not Know」のチェックを使います
- Employment Date From / To
- 在籍期間
- Briefly describe your duties
- 職務内容(今の勤務先と同じ要領)
会社が移転していたり、統合で名前が変わっていたりする場合は、在籍していた当時の名前と住所を入れるのが基本です。分からない部分は、分かる範囲(市区町村・都道府県まで)で埋めます。職名の英語表記はイギリスETAの職業欄の書き方の一覧がそのまま使えます。
Education:学歴の書き方
同じページで、中等教育(高校)以上の学校に通ったかを聞かれます。Yes を選ぶと、学校ごとに入力します。
- Name of Institution
- 学校の英語名。例:UNIVERSITY OF TOKYO、TOKYO METROPOLITAN HIBIYA HIGH SCHOOL
- Address
- 学校の住所(書き方は勤務先と同じ)
- Course of Study
- 専攻。例:ECONOMICS、MECHANICAL ENGINEERING。高校なら GENERAL EDUCATION などで構いません
- Date of Attendance From / To
- 在学期間
大学は公式サイトの英語名を使います。高校で公式の英語名が無い場合は、ローマ字にして HIGH SCHOOL を付けます(例:日比谷高校 → HIBIYA HIGH SCHOOL)。卒業証明書の英文版があれば、その表記に合わせるのが確実です。
入力でつまずきやすい点
- 1全角文字が混ざる:数字・ハイフン・スペースをすべて半角にします
- 2記号でエラーが出る:使える記号は限られています。エラーが出たら記号を外して入れ直します
- 3途中で画面が切れる:DS-160は一定時間操作しないとセッションが切れます。最初の画面に出るアプリケーションID(Application ID)を控え、こまめに保存してください
- 4面接での受け答えと食い違う:面接官はDS-160の内容を見ながら質問します。入社日や職務内容は、自分で説明できる内容で書きます
- 5住所欄に建物名が入りきらない:部屋番号・階を優先し、長い建物名は省きます
画面の項目や仕様は変更されることがあります。最終的には申請時の画面表示と、在日米国大使館・領事館の案内に従ってください。自宅住所の欄の書き方はビザ申請の住所を英語で書く方法にまとめています。自宅住所は、郵便番号から英語表記を作る GlobalShips(globalships.jp)で欄ごとに分かれた形で作れます。