海外のホテル予約サイトや通販サイトで住所を入力していると、郵便番号の欄が赤くなって進めない、State欄に日本の県が見当たらない、といった場面に出くわします。入力内容が間違っているように見えますが、原因は住所そのものではなく、フォームが日本の住所形式を受け付ける状態になっていないことがほとんどです。この記事では、原因を切り分けて直す順序をまとめます。
まず Country を先に選ぶ
これが原因の大半です。海外のフォームは、Country の初期値が United States になっていることが多く、その状態では入力チェックも米国形式のままです。米国形式では ZIP は数字5桁、State は米国の州リストから選択、という前提でチェックが走ります。日本の7桁の郵便番号も、Tokyo という州名も、この前提には合いません。
直し方は単純で、住所欄より先に Country / Region を Japan に変えることです。変えた瞬間に、郵便番号の桁数チェックが緩み、State 欄が都道府県のリストに切り替わるフォームが多くあります。
注意したいのは順序です。米国形式で入力してからCountryを変えると、前の入力が残ったままエラー表示だけが消えない状態になることがあります。Country を変えたら、住所欄をいったん全部消して入れ直してください。
State 欄に日本の都道府県が一つも出てこない場合は、Country がまだ日本になっていない証拠です。住所の書き方を疑う前に、ここを確認してください。
郵便番号(ZIP / Postal Code)で弾かれるとき
Country を日本にしても郵便番号が通らない場合は、書式を変えて試します。
- 1ハイフンあり:106-0032
- 2ハイフンなし:1060032
- 3半角スペースなし・前後の空白なし
この3パターンのどれかで通ります。多いのは、ハイフンを受け付けないフォームに 106-0032 と入れているケースです。逆に、ハイフン必須のフォームもあります。両方試すのが最短です。
〒の記号は入れません。半角の数字だけにします。全角数字(106−0032)は必ず弾かれます。
それでも5桁しか入らない欄に当たった場合、そのフォームは日本の住所を想定していません。上3桁だけを入れて残りを Address Line に書く、という回避をしている人もいますが、配送先住所であれば実際に届かなくなる可能性があります。配送を伴うなら、その回避はやめて別の入力経路(アプリ版、別の言語版のサイト、サポート経由)を探してください。予約サイトの請求先住所のように配送を伴わない欄であれば、実害は出にくい範囲です。
State / Province 欄で弾かれるとき
State(州)・Province(州・省)・Region と書かれた欄には、都道府県名を入れます。
プルダウンの場合:Tokyo、Osaka、Hokkaido のように都道府県名が並んでいるので選ぶだけです。日本の県が出てこないなら Country を確認します。
自由入力の場合:都道府県名だけを半角英字で入れます。 ・Tokyo(Tokyo-to、Tokyo Prefecture とは書かない) ・Osaka(Osaka-fu ではない) ・Hokkaido(Hokkaido Prefecture ではない) ・Kanagawa(Kanagawa-ken ではない)
-to / -fu / -ken / Prefecture はいずれも不要です。付けたことで弾かれるフォームもあります。
必須なのに日本の選択肢が無い場合:まず Country を疑ってください。それでも無いなら、フォーム自体が日本発送・日本の住所に対応していない可能性があります。N/A や None を入れて通ることもありますが、その場合は住所の一部が欠けた状態になるので、配送を伴う注文では避けてください。
市区町村は City 欄に入れます。State に市名を入れると、住所の階層がずれて届かない原因になります。欄の意味の全体像はAddress Line 1・2とはとShipping AddressとBilling Addressの違いにまとめています。
全角・記号・自動入力が原因のとき
見た目では分からないエラーの原因が3つあります。
全角文字の混入:日本語入力のまま打った英数字は全角になります。Tokyo と Tokyo は別物として扱われ、弾かれます。入力欄をクリックしてから半角英数モードに切り替えて、打ち直してください。特にハイフンは、日本語入力の「ー」(長音記号)や「-」(全角ハイフン)が混ざりやすい箇所です。
使えない記号:番地のハイフン以外の記号は避けます。丁目の「丁目」「番地」「号」をそのまま書かず、2-16-3 のように数字とハイフンだけにします。ピリオドやカンマを入れて弾かれることもあります。
ブラウザの自動入力:過去に登録した古い住所や、日本語のままの住所が自動で入ることがあります。エラーが出たらフィールドを一度クリアして、手で入力し直してください。自動入力が繰り返し邪魔をする場合は、シークレットウィンドウで開くのが早い解決策です。
入力後にコピー元の書式が残っているケースもあります。他のサイトからコピーした住所には、末尾に見えない空白が付いていることがあります。貼り付けたあとに末尾を確認してください。
電話番号欄で弾かれるとき
住所が通っても電話番号で止まることがあります。日本の番号を国際形式にします。
- 国番号は +81
- 市外局番・携帯番号の先頭の0を落とす
- 090-1234-5678 → +81 90 1234 5678
- 03-1234-5678 → +81 3 1234 5678
国番号のプルダウンが別にあるフォームでは、そこで Japan (+81) を選び、番号欄には先頭の0を落とした 9012345678 だけを入れます。両方に +81 を入れると桁数オーバーで弾かれます。
ハイフンを受け付けないフォームもあるので、通らないときは数字だけにしてみてください。詳しくは日本の電話番号を国際表記にする方法で解説しています。
カード決済の請求先住所で弾かれるとき
住所は入力できたのに、決済の段階で「請求先住所が一致しません」と出ることがあります。
これは、カード会社に登録された住所と、フォームに入れた住所を照合する仕組み(AVS)によるものです。ただし日本発行のカードは、そもそもこの照合の対象になっていない場合が多く、住所の綴りが多少違っても決済は通ります。エラーの本当の原因が別にあることも珍しくありません。
確認する順序は次のとおりです。
- 1Country がカードの発行国(Japan)と一致しているか
- 2郵便番号がカードの登録住所のものと同じか
- 3カード名義のローマ字が、カード券面と同じ綴りか
- 43Dセキュア(本人認証)の画面がポップアップブロックで開いていないか
4番はよくある見落としです。認証画面が開かないまま失敗扱いになっていることがあります。
請求先住所と配送先住所の使い分けはShipping AddressとBilling Addressの違いで整理しています。
それでも進めないときの確認順序
上から順に試せば、ほぼ解決します。
- 1Country / Region を Japan にする(変更後は住所欄を消して入れ直す)
- 2郵便番号をハイフンあり・なしの両方で試す
- 3State に都道府県名だけを半角で入れる(-to / -ken / Prefecture を外す)
- 4すべての欄を半角英数で打ち直す(自動入力とコピペをやめる)
- 5電話番号を +81 形式にし、先頭の0を落とす
- 6別のブラウザかシークレットウィンドウで開き直す
- 7スマートフォンのアプリ版を試す(Web版と入力チェックが違うことがあります)
- 8サイトの言語設定を英語(United States 以外)に変えてみる
ここまでやって通らない場合は、そのサイトが日本の住所に対応していない可能性が高い状態です。配送を伴う買い物なら、転送サービスの利用を検討してください。仕組みと住所の書き方は海外通販の転送サービスの住所入力にまとめています。
サイト別の入力例は、エクスペディアの住所入力、Booking.comの住所入力、海外通販の住所入力を参照してください。
GlobalShipsで住所を英語に変換
GlobalShips(globalships.jp)は、郵便番号を入力するだけで日本の住所を英語表記に変換できる無料ツールです。Address Line 1 / Address Line 2 / City / State / Postal Code に分かれた形で出るので、フォームの各欄にそのままコピーできます。半角英数で生成されるため、全角混入によるエラーも防げます。変換はブラウザ内で完結し、入力内容が外部に送信されることはありません。
まとめ
郵便番号やStateで弾かれるとき、疑うべきは住所ではなくフォームの国設定です。Country を Japan にしてから住所を入れ直すだけで大半は直ります。それでも通らなければ、郵便番号のハイフンの有無、都道府県名だけを半角で入れること、全角と自動入力を排除することの3点を順に試してください。配送を伴う注文では、郵便番号を削って無理に通すことだけは避けてください。届かなくなります。