ESTA(米国の電子渡航認証)の申請画面を進めると、住所や勤務先の欄のあとに「ソーシャルメディア(Social Media)」の欄が出てきます。何を入れればよいのか、書くと不利にならないか、全部書かないといけないのか、と手が止まりやすい欄です。この記事では、ソーシャルメディア欄の各項目に何を入れるかを記入例つきで整理します。
ソーシャルメディア欄で聞かれていること
この欄は、申請者がオンラインで使っているアカウントを聞く項目です。入力するのは次の2つを1組にしたものです。
- Social Media Provider/Platform(プラットフォーム)
- プルダウンからSNSの種類を選びます。Facebook、Instagram、LinkedIn、X(旧Twitter)、YouTube などが並んでいます
- Social Media Identifier(識別子)
- そのSNSでのユーザー名を入れます
パスワードを聞かれることはありません。聞かれるのは「どのSNSで、どの名前を使っているか」だけです。画面上でパスワードやログインを求められた場合は、公式サイトではない可能性があるので、URLが公式のものか確かめてください。
識別子(Identifier)は表示名ではなくユーザー名
迷いやすいのが「識別子」に何を入れるかです。入れるのは、プロフィールURLの末尾に出る文字列(ユーザー名)です。日本語の表示名やニックネームではありません。
- instagram.com/taro_yamada → taro_yamada
- X(旧Twitter)
- x.com/taroyamada_jp → taroyamada_jp
- facebook.com/taro.yamada.123 → taro.yamada.123
- linkedin.com/in/taro-yamada-1a2b3c → taro-yamada-1a2b3c
- YouTube
- youtube.com/@taroyamada → taroyamada
「@」を付けるかどうかは、画面の入力例に従います。例が無い場合は、@を付けずにユーザー名だけを入れておけば通じます。URL全体を貼り付ける必要はありません。
自分のユーザー名が分からないときは、各アプリのプロフィール画面を開くと確認できます。表示名(画面上に大きく出る名前)とユーザー名(@の後ろ・URLの末尾)は別物なので、後者を写してください。
記入例:複数のSNSを使っている場合
複数のSNSを使っている場合は、「Add another」などのボタンで行を増やし、1行に1アカウントずつ入れます。
- 1行目
- Provider/Platform:INSTAGRAM / Identifier:taro_yamada
- 2行目
- Provider/Platform:FACEBOOK / Identifier:taro.yamada.123
- 3行目
- Provider/Platform:LINKEDIN / Identifier:taro-yamada-1a2b3c
同じSNSでアカウントを2つ持っている(個人用と仕事用など)場合は、同じプラットフォームを2行に分けて入れます。1つの欄にカンマで並べて書くのは避けてください。
プルダウンに無いSNS(LINEなど)は、選択肢に「Other」があればそれを選び、無ければ入れなくて構いません。選択肢に無いものを無理に近い項目で代用すると、かえって情報が食い違います。
必須か任意か:申請時の画面表示で確認する
ESTAのソーシャルメディア欄は、長く任意(Optional)の項目として扱われてきました。一方で、米国政府がESTA申請者のSNS情報の提出を必須にする方針を示したとの報道もあり、扱いが変わる可能性があります。
そのため、この記事では「必須かどうか」を断定しません。申請する時点の画面で、次の点を確認してください。
- 欄の見出しに Optional(任意)と書かれているか
- 必須マーク(赤いアスタリスクなど)が付いているか
- 空欄のまま「次へ」を押してエラーが出るか
任意の項目として表示されている場合は、空欄でも申請を進められます。必須になっている場合は、画面の質問文が求める範囲(期間やアカウントの種類)に従って入力してください。制度の最新情報は米国税関・国境警備局(CBP)の公式案内で確認できます。
鍵アカウント・使っていないアカウント・仕事用アカウント
よく聞かれるケースを整理します。
- 鍵アカウント(非公開):公開・非公開は問われていません。使っているアカウントなら、非公開でもユーザー名を入れます
- ほとんど投稿していないアカウント:見るだけに使っているアカウントも「使っているアカウント」です。入れるかどうかは、質問文の範囲に従います
- 削除済み・放置しているアカウント:質問文が「現在」を聞いているのか「過去○年」を聞いているのかで扱いが変わります。画面の文言を確認してください
- 会社の公式アカウント:個人として運用しているものではないため、通常は入れません。個人名義で仕事に使っているアカウント(LinkedInなど)は入れます
- 本名と違うユーザー名:問題ありません。ユーザー名が本名である必要はありません
迷ったときに一番避けたいのは、存在しないユーザー名や、他人のアカウントを誤って書くことです。書くなら正確に、が原則です。
書き間違えたときと、申請後に気づいたとき
ESTAは申請後に修正できる項目と、修正できない項目があります。氏名・パスポート番号・生年月日などは修正できず、申請し直しになるのが原則です。ソーシャルメディアのような付随情報は、申請状況の確認画面から更新できる場合があります。
- 送信前に気づいた:該当の行を直してから送信します。最後の確認画面(Review)で全項目を見直せます
- 送信後に気づいた:申請状況の確認画面に編集の項目があるか確かめます。編集できない場合、ユーザー名の軽い書き間違い程度で承認が取り消されることは通常ありませんが、心配なら公式の案内を確認してください
パスポート情報の誤りは別扱いで、申請し直しが必要です。氏名の書き方は日本人の氏名をローマ字で書く方法で確認してください。
ソーシャルメディア欄の前後で聞かれる欄
ソーシャルメディア欄は、申請者情報のまとまりの中で出てきます。前後の欄は次の記事で解説しています。
- 住所・電話番号:ESTA申請の住所を英語に変換する方法
- 勤務先(Employer):ESTAの勤務先住所の書き方
- 別名・旧姓(Other Names):ESTAの別名・旧姓欄の書き方
- 国民識別番号(National Identification Number):ESTAの国民識別番号の書き方
- 両親の氏名:ESTAの両親の氏名欄の書き方
- 緊急連絡先:ESTAの緊急連絡先の書き方
住所欄に入れる値は「ESTA住所の英語変換ツール」(globalships.jp/tools/esta-address)で、郵便番号から欄ごとに自動で作れます。1欄ずつコピーして貼り付けられ、入力内容はどこにも送信されません。