カナダeTA(Electronic Travel Authorization)は、日本人が空路でカナダに観光・出張・乗り継ぎで入国するときに必要な電子渡航認証です。申請はカナダ移民局(IRCC)の公式サイトから行い、最初にパスポートと個人情報を入力します。この欄はパスポートと電子的に照合されるため、1文字の違いでも搭乗時に認証が見つからないことがあります。住所欄の書き方はカナダeTA申請の住所入力、職業欄はカナダeTAの職業・勤務先欄の書き方にまとめています。この記事では、それ以外のパスポート・個人情報の欄を扱います。
申請の流れとこの記事で扱う欄
eTAの申請は、おおむね次の順で進みます。画面の表現や順序は変わることがあるため、実際の表示に従ってください。
- 1申請対象の確認(自分の分か、他の人の分か)
- 2渡航書類の種類と国コード
- 3パスポート情報(番号・氏名・生年月日・性別・出生地・発行日・有効期限)
- 4国籍と他の国籍
- 5過去のカナダへの申請歴
- 6婚姻状況・使用言語
- 7職業・勤務先
- 8連絡先(メール)と住所
- 9渡航予定と背景質問(過去の拒否歴・犯罪歴・健康など)
- 10支払い
この記事は2〜6を扱います。氏名やパスポート番号は確認のため2回入力を求められる欄があります。コピー&ペーストではなく、券面を見ながら入れ直すと取り違えに気づけます。
渡航書類と国コード:Passport と JPN
最初に、カナダへの渡航に使う書類の種類を選びます。日本のパスポートで渡航するなら Passport です。
続いて、パスポートに書かれている国コードを選びます。日本のパスポートの写真ページには「Code of issuing State」(発行国コード)として JPN と印字されています。プルダウンに「JPN (Japan)」のような選択肢があれば、それを選びます。
Nationality(国籍)も、パスポートの国籍欄と同じ Japan を選びます。
- 外国に住んでいる日本人でも、国籍は Japan です。住んでいる国は住所の欄で答えます
- 永住権やビザは国籍ではありません。アメリカの永住権を持つ人は、後で別の質問(米国の永住者かどうか)で答えます
氏名・生年月日・性別は券面どおり
氏名はパスポートのローマ字表記をそのまま入れます。
- 記入例(パスポートの表記
- ITO HANAKO)
- Surname(s) / Last name(s)
- ITO
- Given name(s) / First name(s)
- HANAKO
- Date of birth
- 1990年4月15日(画面の年・月・日の欄に合わせて選ぶ)
- Gender
- Female
迷いやすい点 ・パスポートに旧姓が括弧書きされている場合(例:ITO(SATO))は、括弧の中を入れるかどうかで迷います。eTAは券面の氏名欄と一致させるのが原則です。括弧の扱いは画面の案内に従い、旧姓はほかの書類と表記を揃えておきます ・ヘボン式と違う綴り(OHNO、ITOH など)がパスポートに使われていれば、その綴りが正です ・名だけ・姓だけの欄を空けないでください。日本人は姓と名の両方があるので、両方を入れます
日付の形式(年・月・日の順番)は画面によって異なります。迷ったら海外フォームの日付入力を参照してください。
出生国・出生地(City/town of birth)
出生地は、生まれた国と都市を答えます。
- Country/territory of birth
- Japan
- City/town of birth
- Yokohama
- 都市名は、生まれた市区町村の名前をローマ字で入れます。東京23区生まれなら「Tokyo」か区名(例:Setagaya)のどちらかにし、ほかの申請と揃えておきます
- 本籍地ではありません。本籍と生まれた場所が違う人は、生まれた場所を書きます
- パスポートの「本籍(Registered Domicile)」欄は都道府県名なので、出生地とは別の情報です
- 海外で生まれた人は、生まれた国と都市を入れます(例:United States / Los Angeles)
出生地の書き方はESTAでも同じ考え方です。詳しくはESTAの出生地(City of Birth)の書き方で解説しています。
発行日・有効期限と他の国籍
Date of issue(発行日)と Date of expiry(有効期限)は、パスポートの写真ページから写します。
- Date of issue:発行年月日
- Date of expiry:有効期間満了日
2つを取り違えるとeTAが有効期限の誤ったパスポートに結び付きます。送信前に必ず見比べてください。eTAの有効期間は最長5年ですが、パスポートの有効期限が先に来る場合は、パスポートの有効期限までになります。
他の国籍(additional nationalities)の質問 ・日本国籍だけなら No です ・二重国籍の子どもなどは Yes を選び、もう1つの国籍を選びます ・外国の永住権やビザは国籍ではないので、ここには入れません
国籍と居住国の違いはCountry of ResidenceとCitizenship・Nationalityの違いで整理しています。
婚姻状況(Marital status)の選び方
婚姻状況は、選択肢から今の状態を選びます。選択肢の英語は次のような意味です。
- Single:未婚(独身)
- Married:法律上の婚姻をしている
- Common-Law:事実婚。カナダでは一般に、婚姻せずに一定期間(1年以上が目安)同居しているパートナー関係を指します
- Divorced:離婚した
- Legally Separated:法的に別居している
- Widowed:配偶者と死別した
- Annulled Marriage:婚姻が無効とされた
迷いやすい例 ・婚約中・交際中で同居していない → Single ・離婚して今は独身 → Divorced(Singleではなく、離婚したことを示す選択肢を選ぶのが一般的です) ・事実婚かどうか迷う → 定義は画面の説明やIRCCの案内で確認し、実態に合うものを選ぶ
婚姻状況が審査を左右する欄ではありません。実態どおりに選べば十分です。
過去のカナダへの申請歴とUCI
「Have you ever applied for or obtained a visa, an eTA or a permit to visit, live, work or study in Canada?」は、過去にカナダのビザ・eTA・就労許可・就学許可などを申請または取得したことがあるかを聞いています。
- 初めてのeTA申請で、ほかのカナダの許可も申請したことがない → No
- 前にeTAを取ったことがある(パスポート更新で取り直す場合を含む) → Yes
- ワーキングホリデーや留学で許可を取ったことがある → Yes
Yes を選ぶと、UCI(Unique Client Identifier)を聞かれることがあります。UCIはIRCCが申請者ごとに振る番号で、過去の許可証や承認メールに書かれています。eTAの承認メールには番号が載っていない場合もあります。分からなければ、画面の案内に従って空欄で進めるか、手元の書類を確認してください。
あわせて「米国の永住者(USCIS番号を持っている)か」を聞かれる場合があります。アメリカのグリーンカードを持っていなければ No です。
使用言語と、家族の分を申請するとき
Preferred language of correspondence(連絡に使う言語)は、English か French を選びます。日本人なら通常 English です。
家族の分を申請するとき ・eTAは1人に1件必要で、子どもも対象です。家族全員分をまとめて1件にはできません ・自分以外の分を入力するときは、申請の最初の質問で「他の人の分を申請している」を選びます。代理人の情報を聞かれる場合は、画面の案内に従って入れます ・子どものパスポート番号・氏名を、親のものと取り違えないよう、1人ずつ券面を見ながら入れます ・連絡先のメールは、承認メールを確実に受け取れるアドレスにします
家族分の住所の入れ方はカナダeTA申請の住所入力の「家族の分を代理で申請する場合」にもまとめています。
送信前の確認リスト
送信前に、次の6点を確認します。
- 1国コードが JPN、国籍が Japan になっている
- 2氏名がパスポートの券面と1文字も違わない(姓と名が逆になっていない)
- 3パスポート番号の英字・数字(0とO、1とI)を取り違えていない
- 4発行日と有効期限を取り違えていない
- 5出生地に本籍ではなく生まれた市区町村を入れた
- 6過去の申請歴の質問に、前回のeTAを含めて答えた
パスポート番号や氏名の誤りは、送信後に直せないことがあります。その場合は正しい内容で申請し直すのが確実です。申請の要件や画面の仕様は変わることがあるため、申請前にIRCCの公式サイトで確認してください。