越境EC(国際オンライン販売)市場は年々拡大しており、日本のECショップが海外からの注文を受けるケースが増えています。しかし、海外向け発送で最も手間がかかる作業の一つが「英語住所の入力・確認」です。本記事では、越境ECにおける英語住所処理を効率化・自動化する方法を解説します。
越境ECで英語住所処理が難しい理由
海外からの注文では、購入者が入力した英語住所が不完全だったり、配送業者のフォーマットと合わない場合があります。特に、日本国内の発送元から英語住所を作成する場合(ギフト発送・代理購入など)は、日本語住所を英語に変換する手間が発生します。また、EMS・FedEx・DHLなど配送業者ごとに求められる住所フォーマットが異なる点も課題です。
Shopify・BASE・STORESとの連携
Shopifyなど主要ECプラットフォームでは、海外向け住所は購入者が英語で入力するのが基本です。しかし、配送業者の送り状作成ツール(Shipstation等)に自動連携しても、日本特有の住所形式(丁目・番・号)が正しく処理されないケースがあります。この問題には、住所変換APIを組み込むか、手動で英語住所を作成・確認するワークフローが必要になります。
複数件の住所を効率的に処理する方法
1日に数十〜数百件の発送が発生する場合、手作業での住所変換は現実的ではありません。効率化の方法としては①住所変換APIの活用、②スプレッドシートに郵便番号リストを入力してバッチ変換、③GlobalShipsをブックマークして各注文処理時に素早くアクセスする、などの方法があります。GlobalShipsはシンプルなUIで1件ごとの変換に特化しており、デスクトップ常駐ツールとして活用する事業者が増えています。
差出人住所とインボイスをテンプレート化する
越境ECで毎回作り直す必要がないのは差出人(Shipper)側です。ここを一度英語で確定させ、コピー元として保存しておくと発送処理が速くなります。
- Company
- GlobalShips Inc.(法人格の英語表記は統一する)
- Contact Name
- TARO YAMADA
- Address Line 1
- 3-12-5 Roppongi
- Address Line 2
- #205 Mori Tower
- City
- Minato-ku
- State
- Tokyo
- Postal Code
- 106-0032
- Country
- Japan
- Phone
- +81 3-1234-5678
重要なのは、送り状・インボイス・ショップの特定商取引法表記で会社名の英語表記を揃えることです。「株式会社」を Co., Ltd. と Inc. で使い分けてしまうと、通関や決済の照合で不一致とみなされます。表記の選び方は株式会社・合同会社を英語で書く方法、インボイスの書式はコマーシャルインボイスの住所・英語表記を参照してください。
返品(RMA)の返送先を先に用意しておく
越境ECで見落とされがちなのが返品対応です。海外の顧客に返送してもらう際、日本の住所を英語で伝える必要があります。返送先を英語のテンプレートとして事前に用意し、返品ポリシーのページとRMA案内メールに載せておくと問い合わせが減ります。
返送ラベルに入れる情報は、宛名(担当部署名でもよい)、英語住所、電話番号、そして「Returned goods」であることを示す記載です。返送品であることを申告書に明記しないと、日本側で輸入として課税されることがあります。手順はRMA・返品の返送先住所の英語表記で詳しく解説しています。
受け取り時にかかる関税・消費税の目安は海外通販の関税・消費税はいくらかで、計算方法から解説しています。
GlobalShipsを越境ECに活用する
GlobalShips(globalships.jp)は郵便番号からの住所補完、配送業者別フォーマット出力(EMS・FedEx・DHL・UPS)、ワンクリックコピーを備えた無料ツールです。受注システムのサブウィンドウで開いておくことで、発送処理のたびにブラウザを切り替えずに英語住所を素早く作成できます。Shopifyでストアの住所を英語登録する手順はShopifyストア住所の英語表記、配送手段の選び方は海外発送サービス比較も参考になります。